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高機能レイヤー

『Painter Essentials』にもレイヤー機能があります。背景と手前の人物などを合成するときに非常に重宝する機能です。『Painter』にも当然,レイヤー機能がありますが,これが『Painter Essentials』とは比べ物にならないほどの高度なレイヤー機能を持っています。

『Painter Essentials』では,通常のレイヤーと,さらにテキストを入力したときの「テキストレイヤー」の2種類しかありませんでした。しかし,『Painter IX』では,これにさらに追加して「水彩レイヤー」「リキッドインクレイヤー」「ダイナミックレイヤー」「シェイプ」と種類が分類され,様々な機能に応じたレイヤーが存在します。

「水彩レイヤー」「リキッドインクレイヤー」は,それぞれ『Painter IX』のブラシである「水彩」と「リキッドインク」を利用する際に必ず利用しなくてはならないレイヤーです。これらは少々,独特のブラシであるため,レイヤーも独自のものが必要になります。

「ダイナミックレイヤー」は,常に値を指定して,変更が可能なタイプのレイヤーで,主に特殊効果に用いられます。あまり利用頻度は高くないかもしれませんが,様々な機能があり,なかなか楽しいレイヤーです。

「シェイプ」は,パスで作られた図形のことです。『Adobe Illustrator』などで利用されるパスで図形を作成し,それがレイヤーとして機能されています。通常のレイヤーと違い,そこにブラシを利用して描くことはできませんが,図形ならではの表現が可能になります。

さらに,『Painter IX』では,これらレイヤーに対して「合成方法」を選ぶことができるようになっています。
『Painter Essentials』でもレイヤーの透明度を選択して,合成の方法を透明度から調節することはできましたが,『Painter IX』は透明度の他に「合成方法」があります。例えば「乗算」を選ぶと,下の色とレイヤーの色が重なった表現となりますし,「反転」を選ぶと,重なった部分の色が反転されるなど,思わぬ合成効果があらわれます。

このように,線画レイヤーの上のレイヤーに着色した場合,通常は線が見えず,着色した色だけが表示されます。当然,レイヤーの順番を入れ替えれば線が表示されるわけですが,それだと,絵に深みが表現できません。そこで,レイヤーの順番は変えずに,合成方法を変更してみます。

すると,このように選んだ合成方法によって,絵が変化します。これこそレイヤーの妙味と言える機能です。サンプルをご覧いただいてもわかりづらいかもしれませんが,この機能は言葉で説明するよりも,実際にお試しいただいたほうがより理解しやすいと思います。

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