Painter 8 BEGINNER'S GUIDE

Painter8の新機能:ブラシクリエータ

ブラシ作成用の強力なツールが登場

command + Bで呼び出すことのできる「ブラシクリエータ」という新たな機能が搭載されました。これまではキャンバスを中央に配置しながら,さまざまなパレット類を駆使して独自のブラシを模索していましたが,ブラシクリエータは,Painter8とは独立して呼び出される機能で,メニューバーやパレット類も独自のものが用意されています。

右の画像が,Painter8ブラシクリエータの標準インターフェイスです。専用のパレットが起動するだけでなく,ツールボックスやメニューバーまで変更され,まるで別のアプリケーションが起動したかのような仕様になっています。

複雑な機能で,多様なブラシを作ることが可能ですが,ランダムにブラシをカスタマイズしてくれるランダマイザ,ふたつのブラシ(バリアント)を合成してくれるトランスポーザー,そして,マニュアルで各数値を変更するストロークデザイナの3つの機能で直感的にブラシを作成することが可能です。ここでは,その3つの機能をご紹介します。

ランダマイザ

文字どおり,ソフトまかせでランダムなブラシを作成してくれます。

下に変動量を決めるスライダがあり,10段階に設定できます。が,この数値がどんな基準になっているのか,いまいちわかりづらく,あまり気にしていません。とにかく適当なブラシ(バリアント)を選び右にある歯車のボタンを押せば,12種類のバリアントが一瞬でできあがります。あとは,そのバリアントの描き味を試してみて,気に入らなかったら再度,歯車ボタン。の,繰り返し。とにかくソフトウェアまかせの機能です。

トランスポーザー

ふたつのブラシ(バリアント)を選択したうえで,そのふたつをまぜあわせてくれます。

左図では,鉛筆(グリス鉛筆3)と,クレヨン(クレヨン)をトランスポーズしてみたところですが,上から順に,鉛筆の描き味が強く,下にいけばいくほど,クレヨンの描き味がまざっていきます(左に表示されるアイコンの濃度で直感的に表示されています)。

ストロークデザイナ

手入力ですべての値を設定するプロフェッショナルな機能です。

ランダマイザがソフトウェアまかせだったのに対して,ストロークデザイナは反対で,すべてを自分で設定する機能です。

はじめ,とっつきにくい印象を受けるブラシクリエータですが,使ってみると,それほど複雑でもなく,操作になれると,ブラシ作成が楽しくなってきます。ランダマイザでランダムにブラシを作って試してみるだけでも面白いですし,いろいろなブラシをかけあわせて,新たなブラシを作成するのも,これまでになかった楽しみのひとつ。ひょんなことから,自分だけのオリジナルブラシが作れる可能性も出てきます。絵を描いていて,ちょっとひと休みしたいときに,適当にブラシ作成を楽しみながら休憩。なんていうスタイルが生まれそうです。