Painter 8 BEGINNER'S GUIDE

Painter8の新機能を知りたい

Painter8から搭載された新しい機能はたくさんあります。ここでは,大まかな変更点をピックアップして簡単に紹介します。

大きな変更点としては,Photoshopのような インターフェイスを搭載したことブラシクリエータなどがありますが,それらは別のページで詳しくご説明します。

アナログ感覚の色作成。ミキサーパレット機能。

これは実在の絵の具パレットのように色を配置して,かきまぜてアナログ感覚で色を作り出せることができます。「こんな色が作りたい」と思っていても,コンピュータのRGB値に不馴れなかたには,なかなか思い通りの中間色が作れません。そんなかたには非常に有効なアプローチであり,かつ,Painterらしい機能であると思います。

難点としては,このミキサーパレット内でキーコンビネーションによるショートカットキーが使えないこと。Painter8では,optionキーを押しながらキャンバスをクリックすると色をスポイトすることができますが,このミキサーパレット内では使えません。従って実用度がすこし低いのが残念です。

Painter 8から搭載された新効果「スケッチ」

写真を,まるで鉛筆でスケッチしたかのように写実的な画像に仕上げられます。テクスチャの量やスムージングなどの値を自由に変更できます。気にいった数値のセットはプリセットとして保存して,次回以降簡単に呼び出すこともできる便利な機能です。写真ファイルを,スケッチ効果で鉛筆画に仕上げてから水彩で色を塗る…なんて方法も面白い作品ができるかもしれません。

定評のブラシの種類は今回もより多彩に

数えていませんが販売元MediaVisionによると,ブラシ(バリアント)数は,過去のシリーズ最多の700種類以上を標準搭載とのことです。Painter6以降,統一されていた「ドライメディア(クレヨン・木炭など)」も,Painter8では再度,別ブラシとしてわけられました。また,Painter7までは「鉛筆」のバリアントにすぎなかった「色鉛筆」が今回よりブラシに昇格されているなど,こまかなマイナーチェンジもされています。

Painter6以前の水彩を模したデジタル水彩

Painter7で,水彩の仕様が大きく変更されました。Painter6以前の水彩とはガラリと描き味が変わってしまいユーザには,あまり評判がよくありませんでした。そこで,Painter8には「Painter6の水彩」を擬似的に再現した「デジタル水彩」というブラシが追加されました。だいたいの描き味はPainter6のそれに近いものがありますが,エッジ部分が残ってしまうなど,まだまだ再現性に問題はあります。私が,試した結果,デジタル水彩の「ドライブラシ」というバリアントが,Painter6以前の水彩に近いように感じました。現在,既存のバリアントをカスタマイズして,それなりにPainter6に近い描き味を得ています。

大まかな新機能としては,以上のような点をあげることができます。では, 次のページ以降で,より詳しくPainter8について紹介していきます。